葉を煎じた汁で湿布したり、浴用料としても用いられます。
江戸時代、天秤棒で荷を肩にした枇杷葉湯売りが、夏の町を流し歩いていたといいます。それは渇をいやすだけでなく、暑気あたり、下痢止めの薬でもありました。枇杷葉に肉桂や甘草など七味を加えて煎じたのが枇杷葉湯で江戸の夏の風物詩であったといわれています。
バラ科のビワの葉を乾燥したもの。一般に細かく刻まれて市販されます。中国では江蘇省のものを「蘇枇葉」、広東省のものを「広枇葉」と称しています。中国から渡来したといわれています。高い木で10メートルに近く、葉の質は厚くて硬く、長さ15~20cm、幅3~5cmの楕円形。葉の裏には褐色の毛が密生しています。秋から冬にかけて芳香性の白い花を咲かせます。果実は4~5cmの卵形で、初夏になると橙色に熟します。和名のビワは葉や果実が枇杷ににているから名付けられたといわれています。
トリテルペノイドのウルソール酸、オレアノール酸、精油 0.04~0.10%、アミグダリン、有機酸を含有します。