沙参は神農本草経の上品に収載され、別名を「白参」、「知母」ともいわれます。
種々の本草書の記載から「沙参」の原植物は1種だけではなく、産地によって種々の植物の根が用いられたようです。
南・北の区別がはっきりするのは清代からで、現在の中国市場では「南沙参(なんしゃじん) 」「北沙参 (ほくしゃじん) 」の2種があり北沙参が繁用されています。
日本で沙参と称するものはすべて南沙参です。
キキョウ科のトウシャジン、そのほかツリガネニンジン属植物の根を乾燥したもの。これらは中国では南沙参と称します。タラキセロン、などが報告されています。北沙参:セリ科のハマボウフウの根及び根茎を湯通しし、外皮をさって晒して乾燥したものです。
南・北二種にわけられているがその効は同じといわれています。