名医別録の中品に「蘇」として収載されています。
「気を下し、寒中を除く。その子がもっとも良し」とありますから、古くからもっぱら種子を用いたようです。
現在市場には茎を混じた「蘇葉」と、種子のみの「蘇子」が出回っているが、一般には葉を多く用いています。
シソ科のシソ、およびチリメンジソの葉および枝先、チリメンジソの品種カタメンジソも適合します。中国各地で広く栽培されます。
精油を含みますが、その構成成分は各起源植物によって異なり、チリメンジソおよびカタメンジソはペリルアルデヒド、ペリラケトンなどを含みます。チリメンアオジソはジヒドロペリルアルコール、リモネン、メントールなど含有します。トラノオジソにはミリスチシン、ジラピオールリモネンなどを含有します。
栽培シソはエレミシン、カリオフィレンなどを含みます。
生魚の中毒解毒のためにお皿に添えられることも多いです。梅干しに入れる紫蘇は着色の意味と風味をよくして薬能を高める意味があるとしています。
着色、刺身のつま、ふりかけ、七味唐辛子にも用いられます。